最近ちょっと前のBSマンガ夜話を見返している。
いしかわじゅんの口下手は何とかならんのかい、とか。何の知識もないゲストいらんのちゃうか、とか。色々思うところはあるのだが、夏目の目はマンガの芸術性などが見えてきて、中々おもしろい。
そんな夏目が泣いたという「最終兵器彼女」にもう一度チャレンジしてみた。もう一度というのは、以前2巻まで買って挫折していたマンガだから。
挫折した理由は読むまで忘れていたんだけど、読み返してみてやっぱりこりゃ挫折するよな、と。
非常に素直でまっすぐな高校生のラブコメで始まり、ヒロインが兵器に変わっていくというある種異様なギャップを使って純愛を描くというもの。
このギャップという点、ギャグとシリアスのギャップも含めて、合う合わないがはっきりわかれる作品のように思う。
今回は最後まで読んでみた。
つまるところ、「自我や記憶を失っていくヒロイン」というエロゲでは王道と言える系統のお話に過ぎず、しかもハッピーエンドとは言いがたい結末ではやはり乗り切れない。
個人的には、自己犠牲によって世界を救おうとするヒロインが、自分も含めて幸せになる為に戦う決意をするという甘いお話が好み。こういう甘い話って結構難しいもの。現実性と作り話の微妙なラインを理解した上で、かなりの表現力を持っていないと、陳腐なものになってしまう。
※リアリズムとは話の全体的なものではなく、細部にあると思っている。例えばヒロインの戦闘能力の高さは別にリアリティを損なってはいないが、通常兵器(戦闘機やライフル)の使い方や効果が違っていればそれはリアリティを損なっていると言えるだろう。
戦争ものって「悲しいけどこれが戦争なのよね」という悲劇の大前提があってこそ成り立つ部分があるので始末が悪い。
この作品で見せたかったものは、悲劇の上に成り立つ純愛だろうし、その表現が不足していたとは思わないのだが、好みではなかった。
ちなみにラストは主人公が精子、ヒロインのホログラムが卵子という比喩的表現だろう。ハッピーエンドではない。